第9章

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「みんなして僕を騙してたの……?僕に恥をかかせるために?」 それにしても 再会がこんな形だなんて あまりに惨めだ。 「そんなんじゃないよ」 「じゃあ一体どうなってんだよっ……!」 僕は裸にされ身動きも取れないまま 腹立ち紛れ縛られた腕を思い切り揺する。 混乱した。 気まずい空気が 何を意味しているのかさえ分からない。 「ダメ……腕が擦り切れちゃうから!」 響也は僕に覆いかぶさり もがく身体を守るようにすっぽりと抱いた。 「何もかも僕が悪いんだ。でもお兄ちゃんは――」 紛い物でない響也の匂い。 知ってる声。 肌に馴染む温もり。 「――今からもっと悪いことをする」 だけど今までの 兄とはまったく違う顔。
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