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まさか――。
思った時には
響也は肩越しに僕の顎先を掴んで
「響っ……」
迷いなく唇を塞いでいた。
「ンッ……ンンッ……!」
それは今までの
兄弟愛を示すような軽いキスではなく。
紛れもなく
欲望に満ちた強引なキスだった。
「おまえが欲しかったんだっ……日に日におまえに邪まな感情を抱く自分が嫌で家を出たけど……おまえを諦めきれなかった……!」
悲痛な声。
頭には何も入ってこなかった。
「ここへ呼んだのは……おまえの気持ちを確かめる為だった。男が好きか?僕をどう思っていたか?何をすれば嫌がって何をしたら喜ぶか……。だけど2人と戯れるおまえを見ていたら……もっと欲が出た」
ただ
響也がとても苦しんでいたことだけは分かった。
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