出逢い

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「歳様よ!」 「きゃー、今日もステキね」 誰も、俺のことなんかわかってくれやしねぇ。 そんなことに余計にやさぐれた俺は、ある問題を起こして家を叩き出されたところだった。 女をいくら手玉に取っていたって、まだやっぱり餓鬼で、家族から、強い言葉を受けたのが理由で、涙が零れた。 ―――情けねぇ。 泣いている姿など、誰にも見られたくなくて、河原の人目につかないところに膝を抱えて座っていた。 そんな時に、小さな璃桜に出逢ったんだ。 人の気配を感じて、ふと顔を上げてみれば、目の前には柔らかな髪の毛。 「………!?」 驚いて距離を取れば、ふわりと髪を揺らして近寄ってくる。 俺の傍にやってきていたのは、こまこまとした餓鬼。 陽の光に髪の毛がきらきら透けていて、やけに色素のうっすいやつだなぁ、と思った。 「おにーちゃん、どうしたの」 「……うるせぇ」 「泣いてるの?」 「………来んなよ」 「イタイイタイなの?」 「………」 「よしよししてあげよっか?」
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