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「としぞうも変な顔しよ!」
「……なんでだよ…」
「なんでも!りおがみたいの!」
そのまま璃桜と一緒にくだらないことをしながら河原に寝っ転がっていたら、あっという間に夕暮れになり。
「ばいばい、としぞう!」
それ程に、彼女は。
とても―――眩しかった。
まるで、向日葵のように、俺に向かって笑顔を繰り出す。
夕陽に照らされた彼女は、天が寄越してくれた贈り物なのかもしんねぇな。
なんて、また変なことを思ってぱしり、自分の頬をたたく羽目になった。
その日から、毎日のように、河原に赴く自分に、俺自身も驚いていた。
無意識で歩いていると、足が、勝手に河原に向いているのだ。
赴けば、必ず璃桜はそこにいて。なんでもない風を装って、きけば、近くに住んでいるらしい。
毎日ここで遊んでいると、そう言っていた。
「としぞう、また明日ね!」
毎日そうやって笑いかけてくれた。
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