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さあ、これからだと再生に切り替えた。
ゴツゴツとした無骨な手が玉のような肌の上をヤラしい手つきで触っていく。それを舐めるようになぞるカメラアングル。俺はもう、気分はエロビの世界にどっぷり入っていた。
ゴクリと唾を飲み込む。
「……気に入らねぇなぁ~」
突然背後から聞こえる声に、「うわああ」と変にうわずった間抜けな声が俺の口から飛び出た。達也が隣へドカッと座ったと思ったら、ガッと肩を抱き寄せられる。
「女観て興奮してんじゃねぇよ」
もう片方の手が俺のモノをパジャマの上からギュッと掴んだ。
「お、起きギャアッ!」
リモコンを両手に、お祈りするみたいに掲げた。達也の手がそこをやわやわと揉む。
「しっかり反応してんじゃん」
「ちょ! 触んなっ!」
俺はリモコンをバッと放り投げた。
達也の手は俺が払いのけようとする手を無視してパジャマの中へ潜り込んだ。直に握られてしまう。
大きくて温かい手が上下する。
「ちょ、ちょ、マジで、やめて」
もっと強く突っぱねたいけど、如何せん、高められる刺激と握られるものの危機的状況に勇気が出ない。達也が耳元で囁く声は少し上ずっていた。
「俺と付き合えよ」
「そんなのできない、ってか、そだ、聞いて!」
情けなく顔を歪ませ、お願いしてみる。
「なにを?」
達也は手の動きを止めない。
「これじゃ話せないしっ」
「んじゃ、あとからね」
「ムリーい!」
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