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今度は口にチュッと一瞬のキスをすると、また俺のを握った。
「女じゃなくて、俺を見て興奮するように仕込んでやる」
「し、仕込むって」
「離れられないようにしてやるよ」
こ、こわい、怖いんですけど! こんな年になって……。
こうなってしまった達也をもうどうすることもできない。俺は達也の胸元のバスローブをギュッと握った。俺のを包む達也の手がゆるゆると上下する。俺はその刺激に必死に耐えた。手の中でどんどん固くなっていく。
器用な動き。さわられたのなんて初めてなのに、まるで俺の弱いところを全部知っているみたい。こんなのされたら我慢できない。
耳元でまた達也が囁く。
「お前は俺のもんだ」
「うぅ」
心が折れそうになる。
「怖いのなら今日は最後までしない。でも……もう逃げるなよ」
ギュッと瞑ってた目をゆっくりと開けた。すぐ傍の達也を見上げる。
ふと、蘇る記憶。
アレは俺が小学五年生の時だった。
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