お祖母ちゃんの日常

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お祖母ちゃんの日常

『七月二五日 くもり  浩造さんとの生活が始まって、約一ヶ月が過ぎました。  相変わらず、会話がありません。  私はこんなにも嫌われているのでしょうか。疎まれているのでしょうか。  視線すら合いません。手も握りません。休日は家にいて、会話もないまま一日を過ごします。  何度かお買い物に誘ってみましたが、その間もずっと黙り。最近では目も合いません。  段々、実家に帰りたくなってきました。私はもっと素敵な恋をするはずでした。  優しい旦那様に、愛されているはずでした。  私は一体、どんな悪い事をしたのでしょう。これは一体なんの罰なのでしょう。  きっとこのまま、お話をする楽しさを忘れていくんだわ』
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