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高校の同級生で、仲良しグループの1人だったあの子は、1年前の今日、事故で亡くなった。
残された私たちは、あの子の事を忘れないように、1回忌の今日、みんなで集まった。
私は場違いかな、と思いつつ、先日彼氏と行った旅行のお土産を持って行った。
小さなクマのキーホルダーで、ちょうどリボンの色が4種類だった。
わたしたちのグループに丁度良くて、可愛くて、すぐにこれに決めた。
たぶん、あの子がいたら、色が足りなくて別のお土産になっていただろう。
みんなと合流して、お土産を渡すととても喜んでくれた。
それから、あの子は寂しがり屋で甘えん坊だったよね、甘いものが大好きだったよね。
そうみんなであの子の事を話し合い、あの子が好きだったカラオケをして1日を過ごした。
夜になって、みんなと別れ、自宅に帰ってごろごろしていると、ラインが届いた。
そこには。
『どうして私にはお土産くれなかったの?』
と、もうすでに解約されたはずの、あの子のスマホからのメッセージが表示されていた。
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