第一章 ハジマリの凌辱

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るのに、どうしてあのクソガキがこんなにも悠然としているのだろうか。相手がどんな表情を浮かべているのか、つぶさにわかってしまうから、更に、俺の怒りのボルテージは上がっていってしまう。おそらく彼は余裕綽々な笑みを浮かべているのだ。  心底、腹立たしい。 『何なら職員室前に言って話してあげようか?』 「や、やめろ!」 『冗談だよ。ま、別にそうしてあげてもイイんだけどね。先生がぼくに犯されてどんなにかわいく喘いでくれたか、職員室前で延々と語ってあげるよ』 「天花寺!!」 『ウ・ソ。先生のかわいいとこはぼくだけが知ってればいいんだよ。それに、ぼくが何を言ったところで、先生みたいな大人が、ぼくみたいな子供に強姦されたとか誰が信じるの?』 「……………………………」  確かにそうだ。  いくら天花寺がαでも、誰が信じるというのだろうか。生徒が、教師を犯すなど。  俺が天花寺を強姦したと言う方が、まだよっぽど信憑性はあるだろう。  そういった意味では、俺の痴態が世間に知られるような心配はないのかもしれない。 『で、も。証拠の動画とかあったら話は別だよね?』 「……………ッッ!!」  ねちりとした天花寺の声に、俺は血の気が引くのを感じた。  そうだ。監視カメラ。天花寺は言っていた。相談室の監視カメラは、天花寺家が管理しているのだと。あの時の映像は……すべて、記録として残っているのだ。     
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