冷たい瞳と熱いキス

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ちゅっ、ちゅっちゅっと、コーチは、私の顔中にキスの雨を降らせていく。 「可愛い…。」 感無量といった感じにぎゅっと抱き締められ、また、キスを繰り返す。 パンツからシャツを抜き出し、変わりに自分の手を脇腹から差し入れて、やわやわと直に触れる。 ど、どうしよう。 まだ何の心の準備も出来てない。 「あ、あの…。」 お構い無くどんどん大胆に触れてくる指に、心臓が爆発寸前。 「あの、ちょっと待って!」 両手で彼の体を押し退ける。 勿論鍛えられた彼の体は、わずかに動いただけで、彼にとってはちょっとした反動があった程度だろう。 でも、止まってくれた。 暫く私を見つめてから、大仰にため息をはく。 「いつまで?」 「え?」 「いつまで待てば貴女は俺のものになってくれるんですか。」 「えっと、あの。」 いつになったら心の準備が出来るのか。 そんな日は来ないかもしれないのに。 「仕方ないですね。」 お腹をまさぐってた手を出して、私のシャツの一番上のボタンを器用に片手ではずし、首の回りを大きく開ける。 「さすがにもう消えてしまいましたね。」 彼に上書きされたキスマークの痕があった場所をそっと指でなぞられる。 ぞくぞくと悪寒のようなものが走る私をくすりと笑い、またそこにしっかりと痕が残るように口付けられた。
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