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「ねえ市原君話があるんだけど」
次の日朝霧から声をかけられる。朝霧から声をかけられるのは朝の挨拶以外で
あの日以来はじめてかもしれない。
「・・・何?」
「昨日渡した封筒の中身見たでしょ・・・」
「見てねーよ」
「嘘!!」
その声の大きさに驚き自然に流そうと思っていた俺は朝霧の目を見てしまう。
嘘をつくとき相手に視線をあわせてはいけないのに。
そしてその目は弱い小動物の目では無かった。
「市原君人を傷つける嘘はつかないって言ったよね。それも嘘なの?」
傷つける嘘?誰に・・・?
・・・お前に?
「さっき同じクラスの子に謝られた。頼む先生にはいわないでくれって。
君が何かやったんだよね?」
「知らねーよ」
お前がそんな目で人を見れることも。
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