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「そうさ、それから、魔法の効力と法則についての話を聞いたんだけど――覚えていないだろうから、紙に書くよ。スケッチブックを出しな」
そう言うと、引き出しからスケッチブックを取り出すと、ひったくる様にユーマが奪い取った。
昔は絵を書くのが好きだった。スケッチと言うより、頭に思い浮かんだ風景や人物、動物たちを書いた。
昔の自分を思い出すのが嫌で、手を付けなくなってしまった。ユーマに絵を見られるのは嫌だったが、過去の自分と向き合いたくないと思っている事を悟られるのは、もっと嫌だった。
ユーマは、昔の僕が書いた絵を気にも留めずに古びたスケッチブックをパラパラとめくり、白いぺージに辿り着いた。
◇◇◇ 魔法の法則 ◇◇◇
一.魔法をかけられたものは、出会った相手の理想の人物に変身する。
二.魔法使いになった者には魔法は効かない。
三.相手の理想の人物像を超えると魔法が解ける。
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