佐賀国大統領と太陽の光

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 佐賀県が日本から独立することは、既に主要国への話も通っているようだ。アメリカも中国も、互いに牽制しあって、認める事にしたようだ。  僕は、日頃の引きこもりネットスキルで集めた情報を元に、佐賀の事を調べた。  中国は今では佐賀からの輸入食料が手に入らないと困る……と言うのも、中国の裕福層は国産の食料には手を付けず、いまや世界品質の独壇場を行く佐賀品質を簡単に切る事は出来ない。  アメリカは表面上中国と仲良くすると言う外交が行われているので、とりあえず同調する事にしたのだろう。  でも、僕は、それだけではないと思う。ネットのニュースを見続けていた僕にはわかる。  佐賀県が、各国に沢山の教育者を派遣している事が関係しているのではないか――その教育者達は、一体誰を教育したのか……もしかすると、各国の要人も、生徒のうちの一人なのかもしれない……もちろん、憶測の域を超えないのだけれど……。  肝心な日本の方は佐賀の独立を認めていない。  認めていないと言うより、前例がないので、どう対処して良いのか分からないのだろう。  これから、佐賀を国として認めるかどうかの国民投票をする、その為の新しい法律を作る、その法律の草案作りに入ると発表しているのみで、目立ったコメントをしていない。  何とも情けない事だと、あいかわらずの日本政府にあきれて苦笑していると、  また、スレがすごいスピードで更新し始めた。
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