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魔法の効力と法則
三年の月日は、代わり映えのない日々の積み重ねだった。
僕はヒキコモリのまま、何も変わらず、ユーマは大学生になった。
僕の中で、変わって行く事と言えば、僕の心が、だんだんと小さくなって行くと言う事だけだ。
ひとりでに小さくなるのではなく、自分以外の、ものすごく力の強い人から、ギュウギュウと心が潰されて行く様な、そんな感覚だった。
いつでも胸が苦しくて、心が晴れる事はない。
ユーマといる時でさえそうだ。僕の表側はユーマに笑顔を見せているが、裏側には、例の力の強い人がいて、僕の心を、真っ黒な手で握り込んで離さない。
ユーマの話は、とても信じられる内容ではなかった。でも、約束した以上、信じたふりをして聞いた。
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