裂けている女

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女の子二人が「コワーイ」と騒いでいるのに、離れた席にいる女の子は黙っていた。 可愛い子だなと僕は興味が湧き、話しかけてみました。 「今日は、バイトの帰り」 女の子は「いいえ」と応えてくれました。 一方的な質疑応答を繰り返しているうちに、先輩が次の店にいくと言い出し、「カラオケで君たちのハートを打ち抜くよ」といっています。 先輩は僕に、「お前は疲れていそうだから先に帰れよ」というので、 先輩と女の子二人をタクシーで見送りました。 ふと冷気を感じました。 先ほどの合コンで話していた女の子がいます。 「あれ、君はあの子たちと友達じゃないの」と尋ねました。 返ってくる返事は「いいえ」だけでした 「じゃあ、駅まで送っていくよ」といい、一緒に歩き始めました。 道に迷ったのか、ラボホテル街に入ってしまいました。
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