第1章

5/10
前へ
/81ページ
次へ
今までどこにいたの?と聞いても、分からないんだ、と彼は語った。 自分が何をしていたかも、どんな人間だったかも知らない、と彼は言った。 彼女はすぐ思った。 恐らく何かの事故に巻き込まれた、記憶喪失なのではないか、と。 すぐに病院に連れて行こうとしたが、本人が頑なに嫌がったため、様子を見て連れていくことを決めた。
/81ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加