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夕食が終わると次は俺の仕事だ。
空になった食器を流し台へ運ぶ。
そのまま、スポンジに洗剤を含ませ洗い始めた。
「私も一緒にやる!」
彼女が俺の横にやって来た。
俺はきれいになったお皿を渡す。
彼女は幸せそうに拭いていた。
二人だとあっという間に終わる。
料理ができたらもっと楽しいだろうな。
もっと彼女を笑顔にすることができる。
真剣に料理を覚えようと思った。
「一緒にテレビ見ようよ」
目の前にいる彼女は、本当に理想の妻だ。
改めてそう感じた。
そんな後ろ姿を見ていると、
『プレイ時間が12時間を超えました』
と突然、頭に無機質な音声が響いた。
『これよりスリープモードに移行します』
それと同時に、古いブラウン管テレビのようにプツッと映像が途切れた。
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