暗く残酷で孤独な道

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 僕は目を覚ました。しかし、まだ僕は森の中にいた。一瞬、あの森は夢だったのだと期待していた僕は、現実だとわかった途端、深い悲しみを感じた。 その瞬間、僕の目の前にアリウムという花が咲いた。その、紫色の球体のようなその花はまるで僕のココロそのものだった。そう思っている間に、次々と花が咲いていった。 バラ・マリーゴールド・キクセンカ・ムスカリ・オダマキ・エリカ… 僕が見たところ、この種類の花々が咲いた。その花々にいったい何の意味が…?何か僕に関係しているのだろうか?その花々は、僕は囲むように咲いている。その花々は、きれいや美しいなどではなく、不気味…ただ不気味でとてつもない恐怖が僕に取り憑いてゆく。 「…あ…」 涙が溢れていく。どんどん僕の頬を伝って、花々にかかっていく。なんだよ…なんだよ、 この涙は・・? あれからかなりの時間がたった。さっきまで咲いていた花はさらに数を増しているように見えた。この花たち、何か共通点があったような?いや、今はそんなことを考えてちゃ、い、けない。この森から出ないと、早く。早く早く。早くしないと、この森に飲み込まれて、し、まう。  しばらく歩いていたが、僕はあることを思いつき、その場に立ち止った。そして、出来る限り前かがみになり、よく目を凝らしてずっと前を見つめた。 この先には、一筋のヒカリすら見えなかった。いや、なかったんだ。  そして僕は、あの花々の意味もようやく理解した。 僕はずっと、この森から…この地獄から抜け出せないのか… (完)
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