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一章
不良side
オレには、気になる奴がいる。
ソイツはオレと違って静かで真面目そうな奴だ。
いつも図書室の端で難しそうな本を読んでいる。
ソイツを見てると、胸がドキドキする。
それに、本を読んでいる最中に落ちた髪を耳に掛ける仕草は・・・何というか・・・その・・・色っぽい。
オレはソイツを見るためだけに図書室に通った。
図書室にいるのに本を読まないのは怪しいと思って適当に本を取りアイツが良く見える席に座る。
そうする様になって一ヶ月が経ち、たまたまソイツの制服のネームが見えた。
けどオレは馬鹿だから読み方も意味も解らない。
オレの周りの奴らもオレと同様馬鹿だから聞いても意味ないし、センコーに聞こうとしても声を掛けただけで逃げられちまう。
仕方なく自分で地道に調べることにしたが国語辞典は太くて、一から探すのは大変そうだ。
でも、まあ・・・オレも少しくらい頑張ってみるとするか。
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