第4章 信じるものは

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 痛い。なのに、嬌声すらあげられないほどの甘い快感となり、セレーネはもう堪えられず、テオドールの猛り立つ部分へと手を伸ばした。  触れると、ビクッとそれが震えたように思える。  はちきれんばかりにトラウザーズを押しあげていて、セレーネは先端を包みこむようにして握り、はあっと艶っぽい吐息を漏らした。  とても大きい。これが欲しくて欲しくてもう、我慢できない。  この浅ましい身体を貫いてほしくてじっと見つめていたら、テオドールにその手を掴まれ、頭上へともっていかれた。 「セレーネ、私は我慢しているんだ。あなたにもっと触れたくて、だから」 「嫌、です。テオドールさまが欲しいんです。お願いです、私にテオドールさまをください。熱くて、疼いて、だからテオドールさまのものを……」  ごくりと、テオドールの喉が上下する。  吐き出す彼の息に興奮が混ざっていて、脚を抱え直された。  もはや欲望に忠実になっている身体は、慎ましやかに閉じている花弁に、彼の硬い先端があてがわれただけで大粒の涙を溢し、早く早くと待ちわびてしまう。 「どこでそんなねだりかたを覚えたんだ。……あまりにもかわいらしくて、心臓が止まりそうになったぞ、セレーネ」  前をくつろげたトラウザーズから己の物を取り出し、テオドールは前髪を掻き上げた。  そそり勃つそれは太い血管を巻き付けて、脈動している。先走りの露を滴らせた先端が淫裂を擦り、セレーネはえもいわれぬ心地よさに、腰を揺らした。 「入れるぞ」   ぐっと、押し進められる腰。  質量のある楔はまだ狭いセレーネのナカにはきついが、そのちょっとした痛みですら今の彼女の身体は快楽として、拾いあげてしまう。  はあ、と溢れるテオドールの吐息がとても妖艶だ。  よく見るとテオドールの額には汗が浮かんでいて、余裕がないということがうかがえた。愛しくて、たまらない。だからこそ、深い所まで貫いてほしい。 「セレーネ、辛くないか?」 「んぅ……あっ、動かない、で……」 「痛むのか……?」 「違い、ます。気持ちよくて、なにも考えられなくなりそうで、待……っ」  一気に最奥まで突かれ、セレーネの目の前に星が飛んだ。  とんでもない愉悦にかろうじて保っていた一握りの理性が粉々に砕け散り、あとは自分が自分でないくらいに声をあげてしまう。
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