風呂場の換気口から

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マツキが当時19歳だった頃に体験した話。 マツキは、殺人、自殺、失踪が相次ぐいわくつき物件に住んでいた。 しかし入居後2カ月経っても何も起きる事はなかった。 そんな時、いつものようにシャワーを浴びていると何処からともなく男のうめき声のような音がかすかに聴こえてくる。 隣人の生活音が鮮明に聴こえるほど部屋は薄い壁で仕切られているため、他人の漏れる声などいちいち気にしてはいなかった。 うめき声のような音は1分ほどで止んだため、気にかけるほどではないと特に何をする訳でもなくその日を終えた。
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