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「あれ? ここはどこだろう」
そう思って朝倉翔太(あさくらしょうた)は左右を見回す。
青い空のような場所に浮かんでいるような、そんな場所。
上を見ても下を見ても、蒼天が広がるばかり。
鏡のような床の感触を歩いていると感じるけれど、それすらも錯覚に過ぎないのではと思わさせられる。
だから僕は本当にここに立っているのだろうか?
もしかしたなら空に落ちているのだろうかと考えてしまうくらい、不思議な場所だった。
眩暈のするような、現実味のないその場所。
でも何でこんな場所に僕はいるんだろうと翔太は首を傾げる。と、
「あー、よく来たな。翔太」
何処かで聞いた事があるような無いような男の声。
ちょっとだけイラっとしたのはどうしてだろう? と翔太は思ったが、状況が分からないので声のした背後を振り返る。
そこには一人のなんというかこう……白い布を纏うイケメンが、白い机に向かって、白い枠で囲まれた液晶のついたパーソナルコンピュータを弄っていた。
何か事情を知っているのではないかと翔太が近づいていくと、彼が翔太の方を見た。
その顔が何処かで見たような気がしたのだが、
「丁度、他のプレイヤーと一緒にドラゴンを倒した所でさ。手が離せなくてなー」
「えっと、どちら様でしょうか」
やけに親しげな感じで話しかけられて、翔太は戸惑う。
目の前の彼とは初対面のはずだった。多分。
けれど翔太がそう告げた瞬間、目の前の男の目がやけに冷たい眼差しになったのだが、
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