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「……寝るぞ」
「はーい」
翔太はタクトに毛布の中で抱きしめられた。
力が流れ込んでくる感覚もあるのだが、抱きしめられてタクトの体温を感じてしまう。
神だと言っている割に、普通に温かくて心地良人のぬくもりだ。
いつしか翔太は眠りの世界に誘われて、穏やかな寝息を立てる。
そのあまりにも無防備な様子にタクトは、
「どうしてこんなに俺を信用できるんだか」
不安で眠れないと言い出すかと思えば、すぐに穏やかな寝息をたてる翔太。
こんな翔太を見ていると、自分が信頼されていると思ってしまう。
期待するなと自分に言い聞かせようとするのに、すぐに顔がにやけてしまいそうでタクトは困った。
「おやすみ、翔太」
腕の中で眠る翔太の額に、タクトはキスをして、タクトもまた瞳を閉じたのだった。
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