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「ちなみに僕は?」
「異世界人だからそんな物はないぞ」
「そうか。よかった……」
「でも可愛いからもてるかもしれないな、男に」
「……」
翔太は無言で目の前のタクトを見た。
「……どうした? 俺の方を見て」
「何という世界に放り込んでくれたんですか! ええ! は、早く目的をいえ。こんな世界にいられるか! 僕は元の世界に戻るんだ!」
「すでに襲われているかもしれないけれどな」
「……もういい、それでその目的は!」
翔太がこの世界に連れて来られた目的があるはずなのだ。
だからそれを早く聞き出して、この世界とは縁を切りたいと翔太は思う。が、
「この世界のいろいろな歪……ようは安定化のために働いて欲しい」
「? 凄く抽象的な気がする」
「この世界の管理が面倒だから誰かに手伝ってもらおうかと思って、適当に呼んだだけだからな。……まさか翔太が来るとは思わなかった。はあ」
「ため息をつくな! そ、それじゃあどうすれば一番早く元の世界に戻れるんだ。僕はすぐにでも戻りたい」
「そうだな……ああ、一つあったな、簡単に元の世界に戻れる最速条件」
「! どんなだ、どんな条件なんだ!」
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