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現在では、ほとんどの店がシャッターを閉め、お世辞にもガラが良いとは言えない奴らが違法薬物や違法データなんかを売り買いする、マーケットと成り果てている。
「なぁ、兄ちゃん……[ハイパー・ドラッガー]か?」
キョロキョロと辺りを見渡していたぼくに、若い金髪の男が後ろから声をかけて来た。
「……あっ、その……」
「ウチは値段も今ならサービスするよ、どう?」
ぼくは、思い切って男に尋ねてみる事にする。
「…………『ソドム』は……ありますか?」
「あぁん? 兄ちゃん、悪趣味だな~……あんなんより、良いのがあるって~ほら、この[エデン]一度行ったらもうリアルなんてなくてもいいってなるから~」
「ソドムが……欲しいんだ……」
そうぼくが呟くと、金髪の男はあからさまに顔を不快に歪めていた。
ぼくが、わざわざこんな街まで来た理由。
それは違法電子ドラッグ[ハイパー・ドラッガー]を買う為だ。
[ハイパー・ドラッガー]は自分の脳内の疑似世界で、違法な遊びを自由に体感出来る電子機器。
そっちの世界に行ったきりリアルに帰ってこれなくなることや常習性が高い事から、大麻や覚醒剤と
同じドラッグと位置づけられている。
幾つか趣向の違った種類があり、その中でも性的な体感が出来る[エデン]は人気だ。
そこでは、強姦・輪姦・小児性愛なんでもあり。欲望のままに楽しめる。
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