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「はい! 旨辛麺(うまからーめん)!」
大将は、どんっと私の目の前に置いた。
頼んでしまった……つい勢いで店に入り、つい勢いで頼んでしまった……
何気にラーメン屋にひとりで入るのは初めてかもしれない。
ラーメンの上にはキムチがこんもり乗っていて、チャーシューも分厚いのが三枚も。もやしに、キャベツに、タケノコに、玉ねぎに……野菜もたっぷりで、スープは真っ赤っかだった。器からは、香辛料のよく効いた湯気が立ち上っている。
辛そうな見た目も、その匂いも、私の中の食欲を一気に掻き立てた。
ごくりと唾を飲み、手を合わせた。
「いただきます……!」
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