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「はい!お待ち!」
汗だくの私を見て、大将はとっておきのアイテムを私にくれた。キンキンに冷えたおしぼりだ。
「あ……ありがとうございます……」
私は、大将の粋な計らいにびっくりしつつも、それを迷いなく顔全体に押し当てた。
うっわぁ……すっごく気持ちがいい。
今日あった嫌なこと、今日イライラしていたこと、今日が火曜日のこと……全部吸い取ってくれるような魔法のおしぼりだった。
うーーっ……
自然と声が出てしまう。
その声に意味などない。
しばらく押し当てていると、目の前になにかが置かれる音がした。
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