キツネの嫁入り

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「ああもう、ダメだ!」 頭がぐちゃぐちゃだ。 こうなったらもう、考えるのをやめるしかない。 そうだ、こういうときは 何も考えずに行きずりの女とホテルでも行けばいいんだ。 「よ、遥人さま!」 「なんだよ」 「話せば帰ってくださるって」 「こんな状態で帰れるわけねぇだろ!」 怒鳴りつけて一人で先に公園をでる。 ああもう、むしゃくしゃする。 なんなんだよ、あいつも母さんも! イライラしながら歩いていると、 「お前、江本遥人か?」 「あ?」 急に話しかけられて振り向いた瞬間、 腹を強く殴られた。
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