キツネの嫁入り

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ふざけんな。 親父に先に手なんて出させるか。 「・・・よ、遥人、さま?」 こいつに先に手を出すのは、 ――俺だ。 「紺」 ベッドから降りて近づく。 戸惑ってるこいつの口、 俺ので塞いでやった。 あー、柔らかい。 きっと今までキスしたやつらの中で、 一番柔らかいんじゃないか。 ・・・ん? 「・・・目」 「は・・・はい」 「普通、目、瞑るんだけど」 「も、申し訳ありません」 ぐっ、と力を入れて紺が目を閉じる。 従順で可愛いじゃん。 ホント、処女とヤってる感じ? あ、でも処女っつーか童貞か、こいつ。 「・・・っ?」 さりげなく股間を触ると、 紺が驚いて目を開く。 「はじめてだろ?ここ、触られんの」 「は、はい。遥人さま、何を」 「いいから黙ってされてろ」 もう一度口を近づけると、 紺が慌てて目を閉じる。 「口、開けろ」 「え――んん!」 開いた口に舌を差し込んでみる。 するとやっぱり紺が驚く。 「は、ぁ・・・、よう、と、さ・・・んむ」 「・・・ん、っ」 口ん中、舌でベロンベロンに舐めまわしながら、 左手で股間を撫でまわす。 こんなん、 誰にもされたことないだろ? 「・・・ふ」 口を離して、どんな顔してるか見てみる。 「・・・ぁ、はぁ」 あーあ、 真っ赤になって目、トロンってしてんじゃん。 息も切らしちゃって、 はじめてにしてはなかなか色っぽい。 これなら男でも問題ない。 つーか、 こいつのことメチャクチャ感じさせたい。 こいつが感じまくって善がって乱れる姿、見たい。 はじめて見るのが俺でありたい。 「・・・紺」 囁きながら耳を舐める。 ビクビクってなるのが、すげぇ可愛い。 「あ・・・あの、わ、私」 「いいから、このままヤられてろ」 「・・・で、ですが、んっ」 白い首筋に吸いつくと、甘い声が出る。 ヤバい、俺・・・、 こいつの声とか反応、 結構好きかも。
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