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「え……」
口から漏れ出た声は、聞き返したにしては、弱過ぎる小さなもの。
陽は、少し不機嫌にも思えるその声のまま言った。
『え、じゃなくて』
「え……、あ、いや……。な、仲良くなんか……なってない、けど……」
陽の反応が意外で、しどろもどろな返事になってしまう。
片岡さんとは、昨日ちょっと話しただけで。
仲良くなったどころか、“不毛”とか言われて、どちらかと言えば、バカにされたような感じで。
そもそも、この電話だって、片岡さんが陽の後輩って聞いて気になったから、掛けただけで。
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