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「力強くて、繊細で…まるでこの花の蜜のようです。スルスルと茎を伸ばし、大輪の花を咲かせる青い蓮。花紋の花は大きければ大きいほど、力の強さを現している。そしてその花が美しければ美しいほど、その魔力と魂に穢れがないことを示している。貴方の花は大輪で、繊細で美しいです。まるで、焔の花のようですね」
うっとりと肌に口づけ、蜜を吸うように吸い上げられ、それに何度も飛ぶ。息が出来なくなりそうだ。
意識が朦朧としてくる。これでも、俺はまだイッていない。厄介なのは、こんなに快楽に漬け込まれているのに何かのきっかけがないとイケないというところだ。
誘惑は散々に俺を苦しめる。
物理的にも出してしまったほうが楽なのは分かっている。ここまで火がついたなら、後は落ちるばかりだ。
それでも、俺は伸びそうな手を理性の欠片を集めて我慢している。コイツの前で自分で扱くなんて、絶対にしたくはなかった。
「それにしても、気持ちがいいはずなのにイカないのですね? 確か、癖になるほどに気持ちがいいのでしょ?」
俺が前を散々に腫らしているだけで溢していないことに、コイツは気づいたらしい。最後まで気づかないで貰った方がよかったが、俺はもう動けない。
息を吐きながら、時折襲う快楽に呻き、身を縮ませるしかない。
「それに、熱も逃げ切れていませんね。大分花は消えたのに…」
言いながら、ランセルは俺の背に触れた。その瞬間、俺は我慢出来ない声を上げた。
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