ジェームベルト第二国軍宿舎

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「あぁ……えっと! まず、グラース様は食事運ぶっす。で、隊長はふやけた脳みそどうにかするのがいいと思うっす。で、冷静に夜にでも話すっす」  一触即発…というよりは、竜と化け狐の死闘のような睨み合いに、ハリスが妥協案のように提示してくる。こいつは良いことを言う。そうだ、このイカレた脳みそを差し替えてこい。 「ハリス、私はグラースさんとお話がしたいのですよ。邪魔をしないで下さい」 「出来る状況じゃないっすよ。そもそも隊長が拉致ったのが悪いっす。グラース様びっくりしてるし、完全に敵視じゃないっすか。ってか、わりと国際問題になるっすよ!」 「その辺は色んな権力を使ってもみ消します。私はグラースさん以外はもういりません。ハリス、使者も通すんじゃありませんよ」 「…わかってるっすよ」  どんな権力を使うつもりだ、この男。
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