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「来週辺り、手芸部のコ達が今年の新歓で作ったの見たいって言ってたの。 連れて来てもいい?」 大崎は友達を時折連れて来るけど、大抵律儀に必ず何日か前に断りを入れる。 「いいよ。 あまり遅くならなければ、だけど」 「ありがと!みんなに伝えとく。 …で、今日はどう?そろそろ終わりそう?」 「うん、もう片付け始めてたから。 でも、良かったら手芸部メンバーと先に帰ってもいいよ?」 いつも俺に付き合わせても悪いし。 たまには他の友達とも帰りたいって思ってたら可哀想だよな、って思ってたんだけど、彼女はからからと笑った。 「みんなとは方向違うから結局私一人で帰る訳。 だったら部長と一緒の方がいいな」 時々。彼女の発言にどきっとさせられる。 信頼されてるのは嬉しいんだけど、それ以上の感情をも期待したくなるのは贅沢なんだろうか?
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