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(身体が冷たい
あぁ濡れているのか
でも、この揺れはなんだかこのままでもいいかな?
って思えるけど
このザラザラ?ジャリジャリする感じは好きに慣れないなぁ)
僕はぼんやりしながら目をあけると、どこまでも
広く青い空、ふんわりしていて埋もれたら気持ち良さそうな綿みたいな雲が目に映り、目をあけておくのが辛いぐらい眩しい陽の光が僕の顔を照らす。
「....眩しいなぁ......」
温かい優しい風が僕の顔を撫で、過ぎ去っていく。
僕は、浜辺に打ち上げられた身体をそのままに、ぼんやり空を見ていた。
「ん?ねぇレオにぃ浜辺になんかいるよ」
「なにっ!?ニィナじっとしてろ!俺が確認してくる!」
「えー!ボクも行きたい!」
「バカ!危ないかも知れないだろ!」
(...誰だろ?
うるさいなぁ...
この背中の感じ以外は心地良くて
目を閉じたらまた、眠れそうなのに
まぁ、いいか寝よう...)
僕はまた眠ろうと目を閉じた。
じっとしていると徐々に近づく足音が聞こえた。
「お、おい!大丈夫か?」
「おーいレオにぃ!なんだったー?」
「ニィナ!人だ!人が倒れてる!母さんを呼んできてくれ!」
「わわ!大変じゃん!分かった!」
(あぁ
うるさいなぁ
なにを騒いでいるんだろう
静かにしてほしいなぁ
あと、少しで...
また...
ねむ.れそ...う.なのに.... )
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