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ここは東の海に浮かぶ島国「ジャン」。古くから「農の国」として世界各地の書物にも登場する歴史ある国だ。穏やかな気候のため、1年を通して多種多様の野菜や果物などを収穫することができる。そんなジャンでは、今も国民の大多数が農に従事している。しかも、その国民性は非常に勤勉で、生産される野菜や果物の品質は年々向上していた。
農の発展ともに、ジャンが国を脈々と紡げたのは、神秘的ともいえる自然の力とその国民性だけが理由ではない。国全体が海に囲まれているため、近代に至るまで他国からの介入を受けなかったことも大きかった。
しかし、技術が進歩し、船や飛行機といった交通手段が開発されるようになったことで、ジャン自身が好むと好まざるとにかかわらず「世界」という舞台に飛び込まざるを得ない状況になった。
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