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こんなことを考えていると、あっという間に到着した。 ふと夜空を見上げると、いくつもの星が輝いていた。夜はまだ冷える。雲のない澄んだ夜空に散りばめられている星は、言葉を失うほど美しかった。ナルックは、ロマンチアのように高層ビルが建ち並ぶ国ではないと聞く。だとすれば、ナルックでもジャンと同じような星空が広がっているのではないかとアカは想像した。 この美しい星空を見ても、悪魔のナルック国民たちは何とも思わないのだろうか。星空を見て心が晴れることはなく、余計に混乱するだけだった。
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