プロローグ1

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それは、熊のぬいぐるみだった。 マイルスの身体はガタガタと震え始めた。その震えはだんだんと激しくなり、マイルスは自分の体温が急激に下がり始めていることを悟った。痛みは和らいでいる。もうすぐ死ぬのだろう。ただ、涙は止まらない。 「……ケリー……」 心で娘の名前を呼んだ後、マイルスは静かに息を引き取った。
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