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プロローグ2
ここは南の国「ナルック」の南西に位置する田舎町・アダード。南半球にある「ナルック」の1年の後半はひどく暑く、老いも幼きも男も女も、Tシャツにサンダル姿が一般的だ。
しかし、それはその気候だけが理由ではない。ナルックは経済的に豊かな国ではないのだ。特に田舎町のアダードには、文明というものがあまり発達していない。ほとんどの民家に電気や水道・ガスは通っておらず、太陽の光や風を上手に取り入れ、地下水を汲み取り、木で火を起こして生活をしている。
酷暑の12月は、畑が干からび、農作物が枯れるため、「死のディッセンバー」とも呼ばれていた。毎年、何とか生き抜こうと必死で、そこにはお祭りムードなんて皆無だった。
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