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「はぁ~。疲れた。お腹いっぱい」 キイは座り込み、後ろに手をついて細い足を投げ出している。 「まだ何も食べてないだろう?」 そうアカが言うと、キイは舌を出し「おじいちゃんたちのスピーチでお腹いっぱい」と笑った。 キイが帰って来たこの日、エノルは朝からお祭り一色だった。村中に国旗が掲げられ「おかえりキイ」と書かれた横断幕が畑から畑へいくつも張り出された。 村の長老たちは大張り切りで式典を準備。と言っても、彼らは口ばかりで自らが動くはずもなく、実働部隊はアカやアオ、ミドなど若者たちだった。アオがひとつの文句も言わなかったのは、キイのためだったからに他ならない。
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