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「不良教師が」
ふん、と鼻で笑って
由莉は僕ら兄弟に向き直った。
「てことだから――早いこと越してこいよ」
青みを帯びた切ない眼差し。
薄く射す陽光に照らされ
孔雀のブローチが美しい虹色に輝いた。
「そうだね――僕ら今すぐにでも行くべきだ」
言ったのは響也だった。
感覚的な物なのだ。
「ねえ?汐里――おまえもそう思うだろう?」
僕を撫でる響也の手は
欲すると同時に与えたがってもいた。
「僕は……」
集中砲火を浴びるように
3人分の視線を受け止めて僕は口ごもった。
「いつまで自分ひとりいい子でいるつもりだ?」
挑発的な物言いで沈黙を破ったのは冬馬だ。
「口に出して言ってみろよ――僕らとどうしたいのか」
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