第10章

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「僕が……?」 「そうだよ」 「今……ここでですか……?」 隣のテーブルとの境もないのに。 「つまり昼間のキャンパスでは言えないようなことを求めてるんだろ?」 声を潜め冬馬は顔を寄せた。 「それは……」 「この場合、答えはイエスかノーしかない」 強要されると じんわり体に力がこもって息が詰まる。 「頷いてみろよ。悪いようにはしないさ」 幻想のように襲いかかる。 僕を犯そうと発情した雄孔雀。 「汐里はお兄ちゃんたちにもっとたくさん犯されたいんだろ?その為に孔雀荘に来たいんだ――そうだろ?」 今度は群れをなして待っているかもしれない。 それでも――。
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