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だからだ。
しばらくは物珍しがって騒いでいた野次馬連中も
あまりに響也が変わらないので興味が失せたか。
もしくは――。
「汐里くんて夏休み前と全然雰囲気違うよね」
「うん、なんか綺麗になった」
「てかエッチな感じに」
興味の対象が変わったようだった。
「行こう、由莉が待ってるよ」
「お昼前に大学に来るなんて。珍しくあのものぐさ王子、早起きしたんだね」
「ああ。孔雀に目覚まし持たせて走らせたってさ」
響也に連れられて行くと
カフェテラスのテーブルに由莉の姿があった。
「……汐里!」
「やあ」
相変わらず気怠い顔して
それでも立ち上がると僕を軽くハグした。
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