第10章

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そうだ――。 「ああ、そうさ。一つ屋根の下で暮らそうって言うんだからな」 たしかに持ちかけたのは僕だ。 冬馬は人前でなんとか平静を保とうと 口元を隠しわざとらしく咳払いする。 「それで?ご両親の了解はとれたのか?」 由莉も緊張した面持ちで その分わざと軽く僕らに尋ねた。 「ああ、母が少し反対したけどね」 響也をよそに 僕はにこやかに答えた。 「大丈夫です。週末には越せるから」 孔雀荘で――朝吹家の兄弟と一緒に暮らしたい。 そう。 僕がそう言ったんだ。
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