第五章 軽井沢

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 それから両膝を持ち上げられ、入り口に硬いものを押しつけられた。  足が宙に浮いて心許ない。けれど、それもほんの一瞬だった。 「力抜いて」 「……っ!」  濡れた入り口をこじ開けるようにして、彼の猛りが隆一の中へ突き刺さる。  指とは比べものにならない大きさと温度、そして痛みと快感――。  一瞬でわけがわからなくなって、頭の中で花火が散った。  すぐに体ごと揺すられて、飛びかけた意識が戻ってくる。 「やっ、わあっ」 「あんまり締め付けないで」 「あなたこそ……こんなっ……」  中がこすれて熱い。 「な、夏目さん!」  苦しくて手のひらを宙にさまよわせると、その手を強く握られる。  布団の上で、ぎゅっと手を握り合わせ――。  指の股の膜も、千切れてしまうかと思った。  苦しげな息の中、体の中を深く穿たれる。  強すぎる刺激をやり過ごし、息を吐いたタイミングでまた――。  続けざまに体を押し上げられ、内側をぐちゃぐちゃに乱される。  このまま壊れてしまうんじゃないかと思った。  苦しい、でも涙が出るほど気持ちいい。  もう失うものはないんだと思った瞬間、痛みを受け入れること自体が快感に変わった。
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