第26話『世界リゾート博』

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そのなかでの紀の国温泉館である。僕も温泉館での勝浦温泉のPRの時は、1週間ホテルに泊まり込みで頑張ったのである。もちろん外国の方も来る。得意の英語じゃなくジェスチャーで答える。(当たり前だが中々通じなくて苦労した)。温泉館はパビリオンの中に露天風呂のセットがあり1週間の温泉地のPRが終わったらすぐに次の温泉地の温泉に入れ替える。来館者はいくらか払いその温泉を楽しむ。入り口がありその奥で男湯と女湯に分かれている。僕らは入り口の近くのパンフレット置き場で観光PRを行う。他の温泉地もそうだったが、なかなかの賑わいだつた。休憩時間等にかわりばんこで他のパビリオンも見て回った。当然パビリオンなので、きれいなかわいいコンパニオンがいる。当然タケちゃんは、声をかける。「那智勝浦町の吉野と言います。紀の国温泉館で観光PRしてるんで、休憩時間とかにきてね」っと。でも世の中そんなに甘くありません。来るのはきれいなかわいいコンパニオンじゃなく、その側で聞いていた パンフレットの整理をしたりしいいるおばちゃんや、掃除のおばちゃん達である。 夕方になったら早番の仕事終わりのおばちゃん達は 「吉野くん、来たよ~。さあ、風呂はいろか」僕は内心「なんで、おばちゃんばっかしやねん」と思いながらも「あっ、○○さん、ほんまに来てくれたんですね。ゆっくりつかっててよ。うれしいな~。」と答える。当時僕は、30歳で独身。今のように太ってなくスマートであった。でも今でもそうだが、相手にされるのはおばちゃん達だけである。(すいません。小説なのでここの部分盛ってますんで)。あと期間中一番仲良しになれたのは、サモアのおっちゃん達であった。なんでやねん。               第26話 おわり
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