第27話『南紀熊野体験博その1』

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しかしその後1週間立っても2週間立っても企画書ができあがってこない。推進室の担当者が催促しても「申し訳ありません。すぐできあがりますよ。」の一点張り。結局観光協会の僕と推進室の担当者で詳細企画書とスケジュール等制作した。この1万人の熊野詣は、ファイナルイベントとして企画されていて約200名の参加者で、 その模様をカメラで写しシンボルパークの会場で生中継することにもなっていた。しかし、台風の関係でその日の朝は警報が出て中止となった。昼からは、台風一過で晴れ間が見えて警報が溶かれたので予定されていた閉会式は行われた。 この日和歌山のイベント会社の担当者は一万人の熊野詣は、一切手伝わず閉会式の準備をしていたのである。 、 閉会式の担当者が他にちゃんといたのにである。僕と推進室の担当者やスタッフは朝早くから中止が決まるまで、レインコートは着ていたが役に立たずびしょ濡れになりながら看板等取り付けていたのにである。「あいつとは、絶対に今後いっしょに仕事せえへん」といつも温厚な推進室の担当者は本気で怒っていた。僕も絶対に許せん。そいつとは、たまに顔を合わせるが、社交辞令の挨拶しかしない。推進室の担当者は何年か前に定年で退職されたが、たまに合うと同じまぐろ祭りを作り上げたスタッフとしてまぐろ祭りの話しと必ずこの体験博の時の話しになる。悪口を書きたいわけではない。一万人の熊野詣のスタッフ全員を裏切った事が許せないのである。話変わって、中止になった一万人の熊野詣だが、イベント中止保険に入っていたので参加申し込みをしていただいた方全員に連絡し当初の人数には至らなかったが保険金で1ヶ月後にあげいん熊野詣として開催しました。 第27話おわり 第28話に続く
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