第41話『愛すべき我がふるさと 那智勝浦町仲の町』

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この海岸どおりに面したあたりは、その頃は夕方になると浴衣をきた観光客が行き来していた。そして1本入ったいわゆる仲の町通りには桂城側から、食べ物なら何でもそろった田中フードセンター、パーマ点、学校の制服を買った中村呉服店、靴店、僕が初めてウイニーを買って食べた新谷精肉店、大石呉服店、クリーニング店、大井魚店、浜薬局、和中歯科医院、紀陽銀行勝浦店、新宮信用銀行勝浦支店、吉野百貨店(よく言われたが、僕の実家でも親戚でもありません)、タケちゃんがいつも坊ちゃん刈りにしていた鳥居理容店、コロッケが抜群にうまかった新田商店、 船具店、お父ちやんのハイライトをいつも買いに行かされた、あべくらたばこ店、森本かしわ店、中嶋薬局(ナカシャとこの親戚やったと思う)、と1キロもない通りにこれだけの店が並んでいてなんと僕の家の前に紀陽銀行(今の港郵便局)、隣に新宮信用金庫があったのである。(なんせ40年近くも前の話なので名前の間違い、思い出せない店名もあります。ご了承ください)十割そばの森本屋さんに行ったことのある方は分かると思うが、仲の町の昔の家は、玄関から奧まで廊下がつづいておりその廊下の左右に部屋があると言う作りで非常に風邪通しのよい作りとなっている。僕の実家もぼろぼろだが、築約100年のそのような家で家の中に小さな池があり今は使っていないが井戸もある。また縁側もある。 今は仲の町にもあまりそのような家は残っておらず誇りである。前の港郵便局の建物もモダンでなかなかのものである。このように仲の町は昔の勝浦を知るには、絶好ののとおりであり、隣の脇入り地区と会わせ今脇仲クラブの皆さんがこの脇仲通りのPRのため色々なことをされている。本当にうれしくありがたいです。我がふるさとで、育ちの地区仲の町と脇入り地区を皆様ぜひ那智勝浦町にお越しの時はのんびりと歩いてみてください。昭和の世界にもどれますよ。我が仲の町、愛すべき仲の町、いつまでもこのままでと 願わずにおられない。   第41話 終わり
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