第90話『僕らは、かわいい絵描きさん』

2/2
前へ
/25ページ
次へ
僕らは勝浦幼稚園を無事卒園し名門那智勝浦町立勝浦小学校に入学し毎日アホなことばかりし4年生になったのである。僕らは、愛車の仮面ライダー号(自転車です)に乗って勝浦中をショッカーの基地を探し回っていたのであります。そんな僕たちも4年の初めから5年生になる直前まで(5年生になったら少年野球に入ったため)日曜日の午前9時から11時まで、なんと、なんと絵画塾に1年間通っていたのである。これは、初めて書くが、この3バカトリオなぜか、3人とも絵が幼稚園の時からうまかったのである。ほんまやで。だから仲の町のO石呉服店の裏手の部屋で絵画塾やっていると、うちのお母ちゃんが聞いてきて僕らに勧めたので通う事になったのである。先生は男の先生で、どこかの美大出のたぬきみたいな先生だった。結構僕らは真面目に通い、くだものをデッサンしたり、すぐ近くの桟橋に漁船の写生にいったりした。その教室には小学4年生から6年生まで約20名くらいの男女が通っていた。そろばんとか、硬筆とかの塾は、よくあるが、絵画はあまりなかったのではないだろうか。僕らは水彩画を習っていた。僕は結構スケッチは得意であったが、いざ絵の具で色をつけるとあかん。なんか変になる。なんでやろ。この3バカトリオの中でナカシャが全体的に一番うまく、スケッチがうまかったのはタコちゃんであった。タコちゃんは、高校を卒業してからアニメーターになるため専門学校にもいった。最終ならなかったけど。この絵画塾からコンテストとかにも応募したりした。僕はいつも入賞しなかったが、ナカシャは、何度か 入賞した。たった1年間だけだったけど、楽しい1年間であった。その絵画塾は知らない間になくなってしまった。いつまでそこでやっていたかは、定かでない。 那智勝浦町には絵画塾もあったんやでと言うお話であります。           第90話終わり
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加