第91話『僕らは、キックボールが大好きやったんやで~』

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野球と同じでホーム、1塁、2塁。3塁にベースを置き、ホームベースの所にドッチボールを置いて少し後ろから走ってきて置いているボールを勢いよく蹴り上げる。あとは野球と同じ守っている者がそのボールをノーパン(ノーバウンドの事ね。)で受けたらキッカーはアウト。キッカーは野球と同じく蹴り上げたと同時に1塁から2塁、3塁、そしてホームと廻る。また蹴ったボールが3回ファールボール及び3回空振りしたらキッカーはアウト。ピッチャーはいない。キャッチャーはいる。3人アウトになれば攻守交代。7回制。守り手がランナーにボールをぶつけてもランナーはアウトというルールもあったと思う。8人の2組と書いたが、5人の2組や、11人の2組とかいろいろやり方もあったみたいだ。野球みたいにピッチャーがボールを転がしキッカーがそれを蹴り返すやり方もある。「なあ、昼からキックボールやらへんか。」土曜日の授業終わり頃にクラスの男子の誰かしら言うと午後皆運動場に集まってくる。集合時間は、大体午後1時過ぎ。吉本新喜劇のテレビ終わってから皆愛車(自転車)で勝浦小学校の運動場に集まってくる。いつもチーム名は適当。グレートデラックスキングス(やたらキングとかグレートとか僕らは好きだった。つまりアホやねん)対サル君ズ(サル君が一番先に来たため。この名前付けもアホやね)。僕とナカシャとタコちゃんは、グレートデラックスキングスのメンバーになった。野球や無いけど守る時は「わっきょーい、わっきょーい」エラーしても「どんまい、どんまい」と真っ先にエラーした本人が言う。とにかくうるさい。嫌いなキッカーの時はタコちゃんは後ろ向いてお尻ペンペンして挑発したり。わざと変な顔してそのキッカーがまともに蹴れないよう笑らかす。とにかくなんでもありである。これらが、アホみたいだがオモロイ。とにかく僕らはまじめにやっているのだが、端からみればおもろいのである。このキックボール公式なルールもあり、また協会もあるみたいだ。発祥は千葉県の市川市らしい。今は全然勝浦では子供達がやっているのを見ないが他の地方はどうなんだろう。 僕ら勝浦の子供達がのめり込んだ遊びの話である。
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