5851人が本棚に入れています
本棚に追加
ーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーー
ーーー
ー
「ケイ様!? どうして私を打ち出すんですか! 信じられません!!」
「悪い、つい」
「つい? つい打ち出すんですか。ヒポリリタスにエアロス草ですか!」
「……例えがよく分からないけど、多分そう」
家屋の屋根から飛び降りながら、景はミーナに返事をした。
咄嗟のことだったので、助ける助けないの問答の結果、未知の匂いの者を助けることになった景は、言い出したミーナを拒絶で射出したのだ。
「というか、ここはケイ様が颯爽と助けに入って、『後は俺に任せろ』的な決め台詞を言い放つ場面なんじゃないんですか!?」
「お前、僕にどんな幻想を抱いてるんだ?」
「お゛い! デメ゛ーラ゛ァ、い゛ぎなり゛何しでぐれてんだァ゛……あ゛ぁ゛?」
斬られた片腕を抑えつつ、豹人族の男は鋭い眼で闖入者である景たちを睨んだ。
額には、うっすらと青筋が浮かんでいる。
最初のコメントを投稿しよう!